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私には無理です。

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妹は老健のパンフレットを取り寄せたと言ってきました。

事情が変わって、父が実家に帰るそうだと伝え、
相談した結果、
それでもリハビリ施設やショートステイなど必要だからと
実家から近い施設の見学予約をしてもらいました。

妹も、実家の部屋の使い方など考えはじめ、
ヘルパーさんをどのぐらいお願いできるかなど
もろもろ考えはじめてくれます。
これで方向性は決まった!

この父と母が決めたことを大切にしよう。そして、
全力で応援しようと私の気もちも固まっていきました。

         ◎

が、私が打ち合わせに出かけるバスにのっていた夕方、
母が暗い声で電話をしてきました。

バスを降りて折り返すと、
「夕べは一睡もできなかった。私には介護は無理です」と。
不気味なほどあらたまった母の声でした。

父に帰ってこられたら…と思うとそれだけで眠れなかったのです。

実質、母は昨日の話を白紙にしてしまったのでした。

母は、具合が悪いから仕方がない。
というのですが、
ならばどうして父をぬか喜びさせたのかと思うと、
ちょっと悲しくなります。

母は父をどこかの介護施設に預けたいとか、
私に父を預かってもらえないかとか言います。

母の気持ちも、自信のなさも、不安も、苦しさも…
痛いほど分かります。
89歳の母に父の介護を押し付けてしまおうなんて、
私の方が謝るべきだと思いました。

でも、私にはもう父を説得する自信がありません。
父は昔気質の頑固者で、病院にお世話になっていても
気分は関白です。
一度怒り出せば、面倒なことになってしまう。
かえって母を苦しめることに。

それでも母は
自分はひとりでもなんとかできる。
だからこのまま私にひとりで生活させてほしいのです。
せめて、あと2年くらいは、と懇願します。

そして最後に、食事と買い物はちょっとだけ応援してほしいけれど、
それと事務的な諸手続きなどもお願いします、と付け加えました。

母の気持ちは分かりますが、
私が父を引き取り、さらに母に食事を造り、
加えて買い物の手助けをする?

バス停3つとはいえ、
ここと実家を行ったり来たりしなくてはならない。
せめて父も同じところに居てくれたなら…な。

母は必死で、自分が勝手に
父に帰ってきていいよと言ったことを
反省していると訴えます。
出来もしない、父が喜ぶような嘘をついてしまったと。

「反省しています。無理です。お願いします」
を繰り返すばかり。

とりあえず、私は打ち合わせの時間なので、
一度冷静になるため電話を切りました。

日々状況は変化する。長い長い一日でした。


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