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ひとりで着替えができた。

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父はあんなに欲しがったよだれかけには目もくれず、
膝にペーパータオルを敷いて食事をします。
気取っているわけではなく、よだれかけに関心が無くなり、
食事をこぼすのを恐れてとりあえずペーパータオルに。

父のよだれかけは、膝まである長い物でした。
主を失ったよだれかけは、ベッドの横の簡易タンスに
まだかけてあるものの、その役目が終わったことを
心得ているように、ひっそりと身を潜めているようです。

父は看護師の方の話が聞き取れるように
補聴器のイヤフォンを24時間つけっぱなし状態にしていました。
それが耳にこすれ、ただれてしまったそうです。

昼ごろ妹が、ご主人に頼んで買ってきてもらった耳栓部分を
届けてくれたそうです。

私も、相棒の調子が少し上向いたこともあって、
相棒と一緒に父の元に行きました。
夕方5時から面会時間ぎりぎりの8時までを
たくさん話しをしながら過ごしました。

父は、足が不自由なだけで、意識もしっかりしていて
入院中のことをのぞけば、普通の状態に思えます。

急に寒くなってきたので、
下着のシャツを2枚重ねにしたいのだと
自分で着替えはじめています。

つい手を貸してあげたくなりますが、そこは我慢です。

「親切にあれこれしてあげることより、
自分でできるように見守ることが、
大切なんです」とリハビリのF先生に
教えていただいたことを思い出して、
ただただじっと見守りました。

時間はかかりましたが、
父は何とか一人で下着のシャツを
着替えることができました。

父の表情に笑顔がのぞきます。
日々自信がついて行く満足感なのかもしれません。

相棒は、「親父さんの笑顔、久しぶりに見たな」
と小さく私につぶやきました。

本当だ。



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